漢方薬と民間薬

漢方薬と民間薬の違いって?

 「漢方薬」はきちんとした理論のもとに成り立った処方に従い、何種類かの生薬を組み合わせて使用します。 例えば、葛根(くず)・ 大棗(なつめ)・芍薬・麻黄・桂皮・甘草・生姜この7種類を配合すると一般に風邪薬として知られている葛根湯になります。

  「民間薬」とは、そもそもが耳馴染みではないかもしれないですが、多くは単体で用い、古くから口伝えと経験によって使用されているものです。 昔は医者の数も少なかったり、薬が高かった等の理由から医者にかかるほどのものではない症状では、民間薬ですませることが多かったようです。 このような民間伝承からの薬なので、複雑な組み合わせはほとんどなく、基本的には単品で使用することが多いです。どくだみ、げんのしょうこ、 せんぶりなどは民間薬としては使うけど、漢方薬としてはあまり使用しないものです。

外服と内服


 ところで、外服と内服って薬でありますよね?外服と書いてあれば塗り薬、内服と書いてあると飲み薬というのものじゃないの?というより、深くは意識していない方のほうが多いでしょうか。
 実はこれ、中国の戦国時代(紀元前400年〜)から秦朝・漢朝(220年)くらいの間に徐々に加筆されていった『山海経』という本に書かれているものがあるのです。わかりやすい本があったので抜粋します。


 「古代人は、病気を悪魔のしわざと信じた。そこで、病気にならないためには、悪魔をからだの中に入れないようにすればよいわけであるから、悪魔がいやがるであろう、グロテスクなものや、いやな臭気のあるものなどを、肩にかけたり、腰にぶらさげたりした。外出するときや旅行にでかけるとき、このようにしておれば安全であると信じた。これが今日の「お守り札」のはじまりである。このように、からだの外側におびることを外服といった。服は、体につけることである。
 ところで、病気になった場合には、悪魔がからだの中にはいったのであるから、これを追い出さなければならない。それには外服は役に立たない。悪魔を追い出す力のあるものを内服しなければならない。薬を飲むことを内服というのは、これから起こったものである。」(『漢方と民間薬百科』 著:大塚 敬節)


 やはり昔はお呪いの要素として使われ始めた民間薬ですが、徐々に経験が積み重なり、これが結果として今日に伝わる民間伝承の薬としてなっていったのです。



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